サッカー&バスケビジネスのブログ

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私的スポーツビジネス論 41 スポーツは身体に悪い

少し前の話になってしまうが、2020年11月にアルゼンチンのマラドーナが享年60歳で亡くなり、それを追うように12月にはイタリアのW杯得点王であるパオロ・ロッシも64年の生涯に幕を閉じた。

筆者自身サッカーも好きだし、ほかのスポーツのニュースなども追いかけているのであるが、最近よく思うのだが、サッカーに限らずスポーツ選手というのは押しなべて短命であるように感じる。

筆者自身かつてボクシングをやっていたのだが、初めて会った歯医者にボクシングをやっていますと言ったら、初対面なのに「今すぐやめろ」と言われた。

理由を訊くと「相撲取りとボクサーというのは短命になるんだ」と言っていた。

しかし筆者もボクシングを引退して様々なスポーツの情報を調べたり、本を読んでいたりすると感じるのだが、スポーツというのは、相撲やボクシングに限らず、皆短命で体に悪い。

今頭に思い浮かべられるだけでも、野球の稲尾和久衣笠祥雄、プロレスのカール・ゴッチ、相撲の千代の富士……。

それぞれ現役時代は超人的な肉体をもってして伝説の名をほしいままにしたスポーツエリートであったが、今は全員鬼籍に入っている。

よくマラソンランナーはスポーツ心臓になって激しすぎる運動が、引退して普通の生活になると心臓の血流がうまく回らなくなって、心不全で亡くなってしまうんだという話を聞いているのだが、知っているボクサーでも現役引退後に同様に激しい運動によるスポーツ心臓から、一般生活に心臓の循環器系が適応できずに突然死をした選手を自分も知っている。

話しをサッカーに戻そう。マラドーナの場合、正直スポーツ心臓ということもあったが、禁止薬物の使用や引退後の自堕落な不摂生な食生活など、正直マラドーナの一報が入ったときは悲しいというよりも、因果応報だなと思った。

手塚治虫ブラックジャックでプロレスラーになれるくらいの身体能力の高い大男も心臓の強すぎる部分が逆にあだとなり、ブラックジャックが一般の仕事に転職を進めるシーンがあったのを(うる覚えだが)覚えているが、スポーツの世界で結果を出す心臓というのと実社会で長生きする心臓というのは基本的に異質なものであり、バリバリのスポーツエリートが病気しないのかといえばむしろそうではなく、競技にもよるが体脂肪率が低すぎる分、脂肪による体温の保温効果もなくむしろ風邪をひきやすい。何事もそうだが「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのである。

今回はサッカーを中心にしたスポーツというのはハードにやりすぎるとむしろ身体に悪く短命になるという話をしたが、身体を鍛えまくれば長寿になると勘違いしているメディアのニュースが多い昨今であるが、本質的にスポーツは身体に悪いものなのである。