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私的スポーツビジネス論 40 節制

先日、名前は伏せるもののあるメジャーな競技の日本代表の選手の本を読んだ。

その選手自体は食事の面の節制はせず、脂っこい食べ物でも平気で食べて食事面でストレスを溜めないことが自分にとっての節制だという。

同様のことはとあるボクシングの東洋王者も言っていた。ボクサーというと過酷な減量をイメージするかもしれないが、その東洋王者は練習だけで体重が落ちるので、いわゆる原料というものを知らないんだと言っていた。

おそらくこの二人はまだ20代なのであろう。20代のうちというのは食べたいものを食べて好きなことをして、人によっては睡眠の質を考えずに生活をして、時に無茶をしてもなんとかなってしまう時期なのである。

上記の選手の話を聞いて思い出したのがサッカー界の生きるレジェンドであるキング・カズである。

カズもヴェルディ時代である20代の時は夜遊びをした後、ケーキのホール食いをしていたという。それでもピッチ上では結果を出せていたので、何の問題もなかった。

しかしそんなカズも30代になると体に変化が生じてきた。それまで無茶をしても動いていた身体が動かなくなってきたのだ。

そうでなくても年齢も大台に乗って、結果が出なければクビがリアルに出てくる状態。カズ自身肉体改造の必要性に迫られた。

脂質の多い食べ物は避けて、野菜や最低限の炭水化物・ビタミンといった、アスリートに必要な栄養源だけに絞り込んだ食生活。それでも加齢が進むにしたがって、節制をしないと身体のキレはすぐ鈍る。そのため後にカズは大好きなお酒もやめた。

サッカー選手でいたいという思いから、飲み食いのほとんどを犠牲にして、その引き換えにJリーガー(しかもJ1)という称号を得たカズ。近年は出場機会を失っていて、プロとしての存在意義も取りざたされていたが、2020年はスタメン出場を勝ち取るなど、まだカズは終わっていないというところを見せつけている。

カズと同じにしては失礼なのは重々承知なのだが、筆者自身コロナのあった2020年は食事改革に乗り出した年でもあった。

それまで筆者も好きな食べ物しか食べずに怠惰な食生活をしていたが、コロナで飲食店が軒並み閉店し、また筆者自身も健康を損ねたので、今回自炊を続けることにした。そして風呂上がりのストレッチやトレーニングの時間も増やした。

そうしたら、少しずつではあるが効果が出だした。体重が7キロ落ちてきて、体の柔軟性も高まった。

今は冬に入り脂肪が付きやすいので少し体重が増えたが、自炊で油を使わない料理を心掛けているので、体調不良で仕事を休まなくなって、生活の質も向上してくる。

カズの節制と自分の食生活のそれとはレベルが違うのは重々承知だ。

しかし一般人でも「私は何を食べても太らない体質なの」とかのたまう人間というのは、それは20代限定の体質ということを知らない。アスリートでも一般人でも30代に入ったら、節制の重要性に気づき、地味なトレーニングが必要になってくるのである。