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私的籠球論 10 外国人ガードと日本人センター

この問題については以前も書いたことであるが、また書きたいことのなので続けたい。先日、B2山形の外国人ガードの契約解除が発表された。山形は今回のタイトルにあるような、日本人をセンターにして、外国人のポイントガードでチームを強化するという考えで今シーズンの補強をしたが、成績は下位に低迷し方針を改めた訳である。

外国人ガードと日本人センターという組み合わせについてはBリーグ初年度の2016-17シーズンにアルバルク東京(A東京)がNBA経験者のシューティングガードのディアンテ・ギャレットを補強して開幕に臨んだが、リーグ初年度は栃木(現宇都宮)ブレックスの後塵に拝した形になった訳で、翌年度から強力なセンターを配置したA東京はリーグ二連覇を達成したわけであるから、日本のプロバスケというのは外国人補強という面で考えると4番(パワーフォワード)、5番(センター)を補強しなければいけないというのは、ここ数年のBリーグの結果を見ると明白に感じるわけである。

しかし日本のプロバスケで勝つための補強とアジアの国際大会で勝つための招集で考えるとまた違ってくるように思われてならない。

もちろん日本のBリーグというのはNBAと違い、むしろサッカーに似た昇降格制度のあるリーグで、どうしても目先の白星に執着しないと、チームの運営が行き詰まってしまう世界でもある。

しかしこれから日本でバスケの国際試合がある中でどうやって日本人センターを育て、日本人のガードが外国人の一流のガードと経験知を高めていくかというのが、日本バスケ界にとって喫緊の課題のように思えてならない。

普段から日本人のセンターが試合をしないのに、プロリーグよりレベルの高い国際試合で結果を出せと言われても無理なわけである。

筆者が見ているサッカーでもそれまでの実業団サッカーの世界から、Jリーグになってなぜ急激に日本の競技レベルが向上したのかといえば、それは日本の企業の社員だったアマチュア選手が当時のジーコリトバルスキーといった海外の一流選手と直接マッチアップすることによって、競技水準が飛躍的に向上できたからに他ならない。プロというのは」単に枠組みだけの問題ではないのである。

翻ってバスケットである。一見すると日本のプロバスケットは一時期に比べたら収入も上がり海外からくる外国人選手の競技水準も上がってきた。それ自体はいいことである。

しかし前述のように日本人の選手が本当の意味での海外の一流とのマッチアップができていない構図になっているのではないのであろうか?ガードは日本人VS日本人でセンターは外国人VS外国人。

バスケというのはサッカーと違って実際に試合している選手の人数が少ないスポーツである。そのためマッチアップのバリエーションも限られてしまうのかもしれない。

しかし正直今のままでは日本プロバスケというのも頭打ちな感じがするのも事実。日本のバスケ界は何のためにプロ化をしたのかもう一度考える時期に来ていると思う。プロ化というのはお金がもうかるからだけではないはずだ。