サッカー&バスケビジネスのブログ

サッカー(ジェフ)やバスケット(SR渋谷)、スポーツビジネスについてのブログ

私的スポーツビジネス論 33 チームに必要な人材

筆者自身貴重な休日を使ってまでこうしたスポーツビジネスのブログを執筆している。そうやって考えてみるとやはりスポーツが好きなのであり、スポーツビジネスの世界に興味があるのである。

筆者が若いころはスポーツチームで働くためのルートというのは無きに等しく、せいぜい体育学部を卒業して、学校の体育の先生になるくらいしか手段はなかった。

しかし今では、日本各地にスポーツビジネス学科のある大学が増えて、スポーツを仕事にするという考え方自体は良くも悪くも普通になった感がある。

しかし翻って考えてみてどうであろう。スポーツチームの経営者というのは本当にスポーツビジネス学科を卒業しただけの大学生の新人をプロパー(生え抜き)のフロント職員として採用したいのか?という話である。

筆者自身そういう世界で働いた経験はないのだが、正直に言ってそうした新卒の人材というのはあまり需要がないように感じる。

スポーツチームのフロント職員というのは本当に激務である。筆者自身も試合会場で会場の片隅にスタッフジャンパーを着た球団職員がせわしなく動いているさまを見ていると、本当に厳しい仕事なんだな、と痛感する。

よくサッカーの世界でフロントになると試合を見る暇がないという話をよく聞くが、あれは本当である。フロントになると仕事が忙しすぎて試合を見ている暇が全くなくなる。

しかしスポーツチームのフロントになりたがる人材は後を絶たない。それこそミュージシャンや声優と同じで、どんどん希望者は出てきて、仮に激務で辞めたいと言っても「お前の代わりなんていくらでもいる」という世界である。

筆者自身こう言うスポーツビジネスのブログを書くくらいだから、かつてはスポーツチームのフロントに入りたかった時期もあるが今はあんな浮き沈みが激しいうえに、試合の日は高熱があっても休めないようない企業で働きたいとは思わない。

それよりもスポーツチームにとって新卒の人材がチームに役に立つ人材になるにはどうしたらよいですか、という質問を受けたら、自分自身がフロント職員ではないのだが、答えにするならば、一般企業で社会人としての経験を積むほうが一見遠回りに見えて実は近道である、と答えるであろう。筆者自身、今スポーツビジネスのことを考えてみてもそれが一番正しいと考えている。

実際にその新卒の社員の子が一般企業で社会人のイロハを習得して、社会的な地位を得るようになって、企業内での裁量を任せられるようになって、そのお金でその好きなスポーツチームのスポンサーとして資金を提供するほうが、チームのフロントしても、若いこと以外大して取り柄のないフロント職員になるよりかは、一般企業経由でスポンサーとして協力してくれたほうがはるかに助かると思う。

社会人としてスポーツとかかわるということはないをやるかというよりはどのように関わっていくかというほうが重要になっていくと筆者は感じている。