サッカー&バスケビジネスのブログ

サッカー(ジェフ)やバスケット(SR渋谷)、スポーツビジネスについてのブログ

私的スポーツビジネス論 31 コロナ騒動とプロスポーツ

周知のとおり世界中の様々なところで猛威を振るっているコロナウィルス。緊急事態宣言はひと段落はしたもののとどまるところを知らない。こうした問題というのは不要不急のプロスポーツの世界にも影響を及ぼしている。今回はそのことについていろいろ書いていきたい。

筆者が本来応援しているJ2ジェフ千葉とは別にもう一つ関東リーグ(J5)の東京23FCというクラブがある。

ここも本来5月にやるはずだったホームゲーム2試合がコロナの自粛で中止になり、資金繰りが悪化してしまった。

そうした状況の中でクラブとしてはクラウドファンディングを立ち上げ、500万円の調達を目標とした。

筆者自身も微力ではあるが募金に参加し、クラブとしても期限内に目標額を達成した。そうした状況の中で、クラブは当面の間無観客試合になるものの、活動を再開できるようになる。とりあえずはよかった。

しかしそうした順調なクラブばかりだけでもない。FC東京のセカンドチーム(二軍)でFC東京U-23という若手主体のチームが、昨年まで活動していた。

しかし今シーズンはコロナ騒動で活動カレンダーに大幅な修正を余儀なくされるようになり、新しい日程では会場確保ができず、J3での活動が困難となり、結局今シーズンはFC東京U-23は活動停止を余儀なくされる。

こうしたコロナ騒動に伴う活動停止というのは何もサッカーだけの話だけではない。筆者が冬に観戦するようになったバスケットも同様だ。

B3の東京サンレーヴスというチームがあったのだが、そのチームもコロナ騒動の影響でスポンサー企業の倒産や撤退が相次ぎ、来シーズンのBリーグの退会が決まった。

もともとサンレーヴスというチームはbjリーグができた時に東京アパッチという名で当初活動していた。

しかし2011年の東日本大震災外資の資本だったアパッチの親会社が撤退。残ったスタッフが旧チームを清算し、新しく生まれ変わったチームというのがサンレーヴスになったという経緯がある。

そういった意味ではサンレーヴスというチームは本当にこうした災害のたびにチーム運営が翻弄される気の毒な部分もあるチームである。

余談だがサンレーヴスは時折会社帰りの区営の体育館でナイトゲームをやることがあり、仕事でたまったストレスをバスケ観戦で発散できていたので、今回の退会は非常に残念である。

リーグとしては1年間猶予をとってスポンサーが集まれば、また活動再開も可能だというが前述のチーム同様に世界中で猛威を振るっているコロナとその自粛の空気の中で、スポンサーに名乗りを上げる企業がバスケの3部リーグに現れるのかは疑問である。

今回は、コロナ騒動に伴うプロスポーツ運営の厳しさを書き連ねてきたわけであるが、今回紹介したところ以外でも、経営難のクラブというのはもっと出てくるのかもしれない。ちなみにこのブログを書いているのは2020年7月19日であるが、記事を公開する頃には他にも経営難の続報があるのかもしれない。

筆者自身何のスポーツでも下部リーグの繁栄がそのスポーツの文化の下支えをすると思っている。今スポーツチームのフロントというのは火中の栗を拾うような厳しさがある。

それでも彼らには厳しい状況ではあるがチーム運営を投げ出さないで踏みとどまってもらいたいものである。