サッカー&バスケビジネスのブログ

サッカー(ジェフ)やバスケット(SR渋谷)、スポーツビジネスについてのブログ

私的スポーツビジネス論 23 移籍も転職も同じだ。

今の季節サッカーの冬の移籍ウィンドーも閉じつつあり、各チームそれぞれのチームがもくひょに向かって切磋琢磨している。

集団でやっている球技であったら移籍というのは日常茶飯事である。先日のストーブリーグでも、入団以来べガルダ仙台一筋のバンディエラだった梁勇基鳥栖への移籍を決めて、梁自身「クラブからは引退勧告が出たけれどまだ俺はやれる」というアピールをしていた。筆者自身色々と移籍情報を見ているのだが、こうしてみてみるとスポーツ選手の移籍というのは一般社会人の転職に似ているように思えてならない。

というのも、Bリーグで昨夏の移籍シーズンに新潟アルビレックスBB の絶対的なセンターであるダバンテ・ガードナーが同じ中地区のライバルであるシーホース三河に移籍した。

しかし正直に言ってこの移籍で得をした人間はいなかった。ガードナーがいなくなった新潟もガードナーが入った三河も強くなっていないのだ。両チームとも下位に低迷してしまっている。

こうした結果ではガードナー自身も満足はしていないであろうし、移籍というモノの難しさを感じる。1+1が2にならずにマイナスになってしまうのである。

他にもわれらがジェフ千葉の移籍というのもここ10年うまくいったためしがない。

毎年その時の監督に見いだされた主力選手が冬の移籍マーケットで上のカテゴリーに買い取られてしまうのは、ジェフの冬の風物詩にすらなった。

そうして今いるチーム(職場)が嫌になって、外の職場に活路を見出す元ジェフ戦士が移籍した先でチームになじめずに無為な時間を過ごし、結局元のさやに納まるというのも、これまたジェフの冬の風物詩になっている。

こうしてジェフやバスケのの移籍情報を見ていると移籍というのは転職と同じだと改めて思った。

移籍(転職)をしようと思っている人間は新天地に自分は馴染めて、自分のキャリアアップにつながると思って転職活動をしている。

しかしいざ新しい職場に行ってみると思っていたことと違う、これなら前に在籍していた職場ののほうがよかった、ということもよくあることなのであろう。

しかし今更元には戻れないし、転職組だから会社内に同期もいない。会社としても新人ではなくそれなりの即戦力として入社してもらっているわけだから、会社に適応するための準備期間は短い。

こうしてみてみるとスポーツ選手の移籍というのは本当に転職と共通するところが多い。

以前働き方評論家の常見陽平が「キャリアにアップもダウンもない。すべてのキャリアは平等に価値がある」と言っていたが、そうはいってもスポーツ選手も一般人も自分のキャリアをより良いものに仕立て上げたいもの。

しかしスポーツ選手の移籍も一般人の転職もどちらも思い通りにはいかないという意味で共通しているというのは間違いない。未知なる道の開拓は一筋縄ではいかないのだ。