サッカー&バスケビジネスのブログ

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私的スポーツビジネス論 22 ナマズの存在

いきなりこんなこと言われてもようわからん、と思いだろうがとりあえず読んでいただきたい。

先日筆者が愛読している高校野球漫画「バトルスタディーズ」で主人公の狩野笑太郎は甲子園の試合の前に母親からこういわれた。

「『公園の鯉がブクブクに太って、岩にも苔も生えて鯉の鱗も汚れている。どうしたらいいか』と公園の管理者が困っていて、友人の大学教授に教えを請いたところ、『ナマズを一匹入れなさい』といわれた。」

「言われたとおりに池にナマズを入れたところ、数か月したら汚れた鯉の鱗もきれいになっていて、よどんだ空気だった公園の池もすっかり回復してまたお客さんが来るようになった」

ナマズは鯉を丸呑みすることができる。ナマズに呑まれないように鯉の中に緊張感が生まれ結果として鯉には輝きを取り戻すことができた」という話である。

この話はバトルスタディーズの20巻に詳しい。ぜひ読んでもらいたい。

なぜこんな話をするのかと言えば、最近こうした動きというのが自分の周りのあちこちにある。

今の季節サッカー界はストーブリーグが終わり、キャンプが真っ盛りであるが、筆者が愛するジェフ千葉のGK陣も前述のナマズの話と同じである。

昨年のジェフは序盤に正GKは佐藤優也であったが徐々に鈴木椋大が夏場にポジションを奪取。しかし5連敗もあってまた佐藤優也がポジションを奪い返した。

今シーズンのジェフのゴールマウスはこのどちらかか?と思われたが、そこからJ1の川崎Fの新井章太が加入した。新井は昨季にJ1でも活躍したGK。まさに新井の存在は「ナマズ」と言っても過言ではない。

こうした競争をあおる意味でのナマズの存在。ここ数年のジェフの体たらくを考えたら当然かなとも思った。

しかしそういったナマズ問題。実際には自分の身にも降りかかってきた。

筆者の会社は基本9時5時の仕事なのであるが会社の後輩が残業の仕事を志願したり、その他諸々の仕事を覚えるスピードが急成長してきた。

正直筆者自身が鱗の汚れた鯉のような存在になっていた部分があるが、若い後輩というナマズが下からの突き上げが厳しくなってきて、そうしたナマズの存在が職場に緊張感を与えるようになってきた。

正直筆者自身今の仕事も4年やっており、もっと仕事を覚えて、若手をまとめるような存在になってもらわないと困る、と上司との面談でくぎを刺された。

最近の筆者はここ数年居心地のいい場所に安住していたのかもしれない。居心地がよくて安住していたら後輩に立場を追い抜かれて、顎で扱われるなんて言う最悪の事態も発生しかねない。

今回はこうしたナマズの問題についていろいろ書いたわけであるが、こうした突き上げによる競争原理というのはスポーツの世界だけではなくむしろ一般釈迦でも同じであると痛感した2020年の冬であった。