サッカー&バスケビジネスのブログ

サッカー(ジェフ)やバスケット(SR渋谷)、スポーツビジネスについてのブログ

私的スポーツビジネス論 11 続 選手の移動

以前このブログでスポーツビジネスにおける選手の移動のコストに関して述べた訳であるがこれに関して書き足りない部分もあるので補足説明をさせていきたい。

スポーツビジネスにおいて何が一番コストがかかるのかといえば、今回のタイトルにある選手の移動である。考えてみればスポーツの試合というのは大の大男が20人も30人も集団になって新幹線や飛行機を使って西へ東へ移動をするわけであるからこれほどカネのかかる商売もないわけである。

以前、あるスポーツライターが「インターネットの発明によって、人間は情報の海に容易に深く潜れるようになった」とあった。

「スポーツの世界も同様で、それによりこの戦術を試すにはあの学校、あの学校には芝のグラウンドがあるなどなんでもわかるようになった」

「しかしそうしたスポーツをやる家庭が情報の海に潜るには(移動費や用具代がかかりすぎて)『高価な潜水用具』を準備する必要がある」ともいった。

そうしたうえで今回のタイトルであるスポーツビジネスにおける「選手の移動」だ。

スポーツにおいて最もカネがかかるのはこうした選手の移動である。スポーツというのは相手と戦って己の能力を常に研鑽していかないといけない世界である。

そうしたうえで最も厄介な敵のひとつにマンネリ化がある。いつも同じ練習ばかりだと選手は飽きてしまう。そのため週末は練習試合を組みたいのだが、近隣の学校というのはすでに何度も対戦済みだから手の内を知っていてマンネリ打破にはならない。

そうした理由から部活動では遠征をして普段対戦しない学校と試合することによって、地元の学校では経験できないような刺激を遠征地で受けることになり、アスリートとしての成長を促すことが可能になる。

しかしこうした部活動の遠征というのは非常にカネがかかる。宿泊費や移動費が半端ない。学生の選手だったら保護者の負担は青天井になる。

そのため最近の学生というのは親世代の収入減少もあってスポーツをする子供は減っているという。どこかの国の首相が「この国のスポーツの成長産業化を目指したい」といっていたが、こうした状況では実現は難しいであろう。

もう一つ移動で大変なのは選手ではないのだが、指導者なのどの移動である。

サッカーのJ2以下もそうであるし、バスケのB2やB3もそうなのであるが年を取ってからの長距離移動というのは基本的にかなりキツイ。しかも下部リーグになると座席のグレードも下がる上に一人だけ座席を変えることも(八百長防止対策のため)できない。

だから先日B3の試合を見ていて相手チームの老監督が指揮を執っていたが、好きなことで飯を食っていくのは体にこたえるのだな、と実感した。

こうして今回はまた選手の移動について続編を書いたが、これからもスポーツビジネスおインフラ面などについて気が付いたことを書いていきたい。