サッカー&バスケビジネスのブログ

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私的籠球論 11 バスケ選手も万能型の時代

筆者は御覧の通りこのブログでサッカーとバスケのブログを執筆している。こうして春から秋にかけてはサッカー観戦、冬はバスケ観戦して感じることが、今回のタイトルにあるようなサッカーもバスケも「全員攻撃、全員守備」という世界である。

サッカーが一芸に特化されたようなスペシャリストが淘汰されて、満遍なく何でもできるようなゼネラリストが重宝されるようになって久しい。

そうした傾向というのはこうした球技だけでなく筆者がが若い頃やっていたようなボクシングでも同様の流れであった。

インファイトだけでなく距離を置いてアウトボクシングもできるような万能型のボクサーファイターでないと世界の舞台にはたどり着けないようになった。こうした傾向というのは野球のような極端にポジションの専門性が高いような特殊な競技でない限り、どの競技でも共通する傾向であろう(余談だが野球のような競技でさえ複数のポジションを守れる選手が重宝される流れにある)。

話をサッカーとバスケに戻す。前述のようにサッカー界ではまずしっかり走れるという土台の上に、パスもできてドリブルもできてそのうえフィジカルも強いというような何でもそろっているような選手ばかりになってきた。

いまさら言うことでもないが、FWでもゴール前にって守備をして、SBは果敢に攻撃参加をしてCBはビルドアップをして攻撃を組み立てる。そんなことはこのブログなんか読まなくてもサッカーファンならだれでも知っていることである。

そうした中で筆者自身全くの素人からバスケ観戦を始めた。するとバスケの世界もサッカー同様に選手自体が専門家から万能型に移行している過渡期にあるということが見えてきた。

筆者自身バスケというとどうしても古くなってしまうが「SLAM DUNK」を考えてしまう。主人公の桜木花道は4番(パワーフォワード)でこのポジションというのはゴール下でのリバウンド争いと至近距離でのシュートが入ればいいという明確で専門的な役割に特化されていた。

しかし、時代は変わった。バスケもNBAの中でストレッチ4と呼ばれる花道のポジションでも3ポイントシュートをバンバン狙えるうえに視野が広くパスも出せて、そのうえで本来の役割であるゴール下のフィジカルを生かした肉弾戦でも勝てると前述のサッカー選手のような万能型の選手でないとコート上の熾烈な生存競争に淘汰されてしまうようになった。

こうしたバスケの選手の万能型というのはパワーフォワードだけではない。ゴリのポジションであるセンターもゴール下の番人という本来の役割だけでなくオールコートで走れる走力やボールを運べる技術が求められるようになったし、宮城リョータもポジションであるポイントガードも多くの選手は身長は180cm台になり、ポジションごとの肉体的な差というのは目に見えて減ってきた。

今回はバスケ界もサッカー界と同様の選手の万能型への変化をしてきたという話をしたが、どの種目でも共通するがダーウィンの進化論のように「強い者が生き残るのではない。賢い者が生き残るのでもない。環境に適応するものが生き残るのである」とあるようにバスケ選手の万能型というのもコート上の過酷な環境に対する適応のための努力かもしれない。