私的蹴球論3 蹴球において必要な能力
昨今はサッカー漫画でもポジション別に漫画の構成が作られるようになり、細分化が加速するようになってきた。
そうした中での現代蹴球論。基本筆者は戦術というジャンルには疎い。昔、ドイツの下部リーグでプレーしていたドイツ人に「君は真面目過ぎる。いったん戦術はは忘れなさい。サッカーはボール遊びだから楽しもう!」と言われて、戦術のことを一切忘れてからサッカーが楽しくなったのを覚えている。
しかし曲がりなりにもこうした蹴球論についてブログを執筆するようになったわけでもあるので、いつまでも戦術を遠ざけておくわけにもいかないのもまた事実。
そんななかで現代サッカーにおいて勝利に必要な要素というのは何なのか?というのを考えてみた。
結論から言ってしまえばそれは「集団で意思を統率して戦う統率力」であり、その統率力のバックボーンになるのが「スピードとスタミナを土台にした走力」だ。
筆者もJ2ジェフユナイテッド千葉を見ているがこのチームの選手の経歴や身体能力・足元の技術は素晴らしい。
しかし同名のFWがいるからではないが統率力とは対極にある「船頭多くて船山上る」になっているように見える。
選手間が集団として戦うイメージを共有できていない。理想のサッカー像をチーム間でシェアできていない。経歴のある選手を金で集めてそれを使いこなせていない。
平たく言ってチームがばらばらになっているのである。
日本代表のサッカーを見ていて限られた全体練習の時間の中でパスの成功率が高いというのはおそらく指揮している監督の目指すサッカーのイメージ像が掴めたうえで選手間の戦術理解度が高いから、パスが成功するのである。
おそらく足元の技術の能力だけだったらJ1J2にも日本代表に匹敵する選手はいる。
しかしそうした一般のJリーガーと日本代表との差はなんなのか?と言えばそうした戦術理解度の差にあると考える。
戦術理解度とは何なのかといえば「集団でサッカーをすることにおいて選手が最も合理的に動くための手法を現したもの」であり、サッカーとは個々の能力では劣っていても集団で戦うイメージを共有しているチームは強いのである。
まさに強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強いのだ。