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私的蹴球論 2 令和に向けての蹴球論 「蹴球生観戦のススメ」

平成最後の日にこのブログを開設して、いきなり新年号に変わった訳だが、今回は個人的なこれからのサッカー界に向けてのことについて考えていきたい。

 

昨年(2018年)はロシアW杯があり、今年は中東でアジアカップがあった訳だが、これらの大会について思うことがあり、筆をしたためることにした。

 

ここ数年のサッカー日本代表の躍進はすさまじく、代表人気に関しては完全に定着した気がする。

 

しかし、その一方でそうした人気がJリーグや他のカテゴリーにまで普及していないように見受けられる。「平氏にあらずんば人にあらず」ではないが、「日本代表にあらずんばサッカーチームにあらず」のようだ。

 

今の日本でサッカーチームとして認識されているのは、日本代表と浦和レッズヴィッセル神戸FC東京くらいなものであって、筆者が普段応援しているJ2ジェフユナイテッド千葉や他のJ2クラブなど塵ほどの扱いにもならない気がする。

確かに日本代表のサッカーは洗練されているのは確かだ。アジアカップも見ていたが、今の日本代表のサッカーそのものが楽しいかどうかは置いといて、足元の技術やフィジカル・選手個人の戦術理解度・選手間での短い合同練習にもかかわらず集団での統一された行動のための統率力。当たり前だがJ2とは雲泥の差である。

その一方でじゃあJ2の何がダメなのかというのが一般の人々には説明しづらい気もする。

J2やJ3のサッカーというのは基本的に叩きやすい。ダメ出ししやすい位置にあるように感じる。

だが個人的に言えば普段から頻度の多寡はあれども下部リーグのサッカー観戦の習慣をつけることによって、普通のチームの欠点が如実に見える分、完成度の高い日本代表のすごさが実感でき、結果的に長所と短所も把握できる。

そうすることにより実際のサッカーを見るときの幅というのもぐっと増す感じがする。

今の衛星放送が発達した昨今では欧州リーグの映像や情報も供給過多になっているのは承知だ。

しかしそうした何でもかんでも自宅に居ながらにしてサッカーを楽しめるから、サッカー場に足を運んで試合観戦をするのを筆者はお勧めする。

映像での試合観戦だとカメラでの視界しか把握できない。しかし会場だとそこでしか感じられない情報や雰囲気の濃厚さというのがある。

それを感じずにお手軽なテレビでの代表観戦だけでサッカーを完結させるのは大マグロを一匹丸ごと釣り上げて、大トロだけしか食べずにあとは処分するようなものだ。あまりにもったいない。

市営球場での草野球でもたまに立ち寄るとやけにピッチャーの球速が早く、素性を聞けば、そのピッチャーは実は埼玉県大会ベスト4の選手だったというのと同じで、サッカーも下部のアマチュアリーグでも実はGKが大学は流通経済大だったということもあり得る。

そうした意味でサッカー場での試合生観戦というのは実は芳醇な文化のある娯楽なのだ。

そうした日本各地に眠る豊かな蹴球文化というのをマスメディアが前述の「日本代表にあらずんばサッカーチームにあらず」みたいな画一的なプロパガンダで潰してしまうのはあまりに惜しい。

誤解のないように言っておきたいが、筆者自身も日本代表のサッカーは好きだし応援もしている。

しかし日本代表がすべてだと言う見方は単なる視野狭窄である、ということである。

日本代表のサッカーを理解するのに実は地元のチームの生観戦というのも有効なメソッドであることにこのブログを読んでくれた読者には気づいてもらいたい次第である。