サッカー&バスケビジネスのブログ

サッカー(ジェフ)やバスケット(SR渋谷)、スポーツビジネスについてのブログ

私的スポーツビジネス論 49 28年と5年の差

私事で恐縮であるが、先日Bリーグを観戦しに行った。その時そのクラブのあるサービスを受けられると言っていたのでその準備をしていった。

しかしそこの総合受付で結局そのサービスは適用外と言われてひどく落ちんだ状態で試合観戦に臨んだのを覚えている。

直接クラブ名を書くとそのクラブに迷惑をこうむることになるので敢えて名前は書かないが、そのクラブはBリーグ屈指の強豪クラブで人気や注目度が高いチームであった。

それだけに今回の件はがっかりした。それ以外でも会場が最寄駅から遠いのに、帰りにシャトルバスもなく結果的に筆者は試合途中で路線バスで帰らざるを得なかった。

今回のバスケ観戦は楽しみにしていただけに正直がっかりした部分があるのも否めない。

その後もこの件に関してしばらく悶々とした感情に支配されていたが、ある時気が付いた。

Bリーグもまだ出来上がってたった5年しかたっていない未成熟なプロスポーツビジネスである。至らないところがあって当たり前である」

筆者自体若いころからJリーグのサッカーを観戦していて、色々なサービスの恩恵にあずかっていたが、正直そうした至れり尽くせりのサービスに胡坐をかいていたのかもしれないと思った。

1993年に開幕したJリーグ。今年で誕生から28年という歳月が流れている。28年という時間は悠久の時というには短いが、さりとて新参者とは言えない長さも感じる。この中で日本のサッカー界は濃密な時間を過ごしてきて、その間に来場したお客様に痒い所に手が届くようなおもてなしするように文字通り血のにじむような努力をしてきた。この28年間という時間はサッカー界が身を粉にして働いてきた絶対的なアドバンテージである。

今この記事を書いて思い出したのが2015年のラグビーW杯直後のトップリーグである。この大会で好成績を収めた日本代表が出場する国内リーグの試合を一目見ようと多くのラグビー初心者がラグビー場に詰めかけた。

しかし多くのチケット発券システムを持たないラグビー界はこの好機に対応できずに結果人気があるのに空席が目立つスタジアムが数多く出現し、結果ファン獲得に失敗したということがニュースにもなった。

翻ってバスケットである。プロバスケBリーグは発足してまだ立ったの5年である。人間で言えばまだ幼稚園児レベルの成長しかしていないのである。

昔読んだサッカーノンフィクションでブラジル人の名監督が日本が実業団リーグからプロサッカーに移行しようとするときに「プロというのは制度だけの問題ではない。表も裏も(選手もフロントも)プロになるには途方もない時間が必要なのだ」とあったが、サッカーがそうであったようにバスケットもまたこれから真のプロスポーツになるために途方もない時間と手間暇が必要になるのであろう。

今回のブログはプロになるためには何が必要なのかといういわば精神論に近い記事になったが、プロバスケという有力なコンテンツを生かすも殺すも結局はフロント次第なのである。