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私的籠球論 12 日本人センター論 -フィジカル編ー

結構前の話なのだが、昨年末に都内某所でプロバスケB3リーグを観戦した。おそらく海外でもそうなのだろうが、こうしたマイナーリーグというのは外国人のセンターが出ずっぱりとなって、後半の終わりくらいになるとそうした選手がヘロヘロになるということはよくある。

そうするとさすがに終盤はキツイ。そのためそのBリーグのチームには日本人のビッグマンが控え、途中交代のために準備のストレッチをしていた。

しかし、

その日本人ビッグマンの身体がガチガチに硬い。試合の本編とは関係のないところでの動きであるが、こいつそれでもアスリートか?と目を疑うくらい開脚前屈も満足にできない硬さだったのである。

その動きを見てこれなら筆者のほうが体の柔軟性は高いと感じた。筆者自身は今年42歳になるのだが、19歳の頃から怪我がない限り毎日風呂上がりのストレッチというモノを欠かしたことはない。

前にそれだけよくストレッチをがんばることができますね?と言われたことがあるが、筆者に言わせてみればストレッチというのは日常の習慣に溶け込んでいるのであって、「毎日3回歯磨きをがんばってやってますね」と言われるくらい違和感のある言葉である。

筆者自身独身であるが、結婚して子供を育てるようになったらストレッチの時間は諦めるしかないのだが、そうでもない限りストレッチというモノをやめる気はない。

話をバスケに戻そう。その日本人ビッグマンは身長203cm、体重110kgという巨漢。おそらく学生時代はその持って生まれた体躯だけでゴール下での肉弾戦にはかてていたのだろう。

しかしプロと学生は違う。プロになったらそれまで相対したことのなかった自分より大きな体の屈強なセンターやパワーフォワードともリバウンド争いをしなくてはならい。

SLAM DUNK安西先生の教え子で身長2mの選手が基礎練習に嫌気を指して、勝手に渡米をして挫折したという話があったが、安西先生曰く「走れる2m台の選手というのもそれは日本国内の話。海外にはそんな選手はいくらでもいる」と言っていたが、前述の日本人ビッグマンもストレッチや基礎の反復運動を怠っていたから、こうしたマイナーリーグでのプレーを余儀なくされているのかと勘ぐってしまう。

筆者自身数えるくらいしか見たことないが日本代表のセンターである竹内譲次は207㎝で34歳だけどいまだに国際大会にも出場できている。おそらく先天的な才能だけでなく試合に対する体のケアを忘れていないのだろう。

あくまでBリーグの中だけであるが黒人や白人といった選手の筋肉の量というのは日本人のそれ自体に比べて絶対的な総量というのが元から違うのである。

そのため日本人のセンターは「ひょろ長い」のに対して、白人や黒人のセンターは「ごつい」「でかい」といったイメージが強いように思える。

こうした外国出身のビッグマンに対して日本人のそれが対抗するにはフィジカルの強化もさることながら、時間をかけた関節の可動域を広げるストレッチというモノが重要になっていくと筆者は考えている。

大柄な体に加えて柔軟性を増した筋肉によって相手のパワーをいなせるようになる。そうした日本人センターという存在が日本バスケ界には必要になっていくように思える。

日本時という人種の特性上ビッグマンという存在がなかなか生まれてこうないのはある意味仕方のないことだ。しかし高校クラスで目先の勝ちに囚われないで将来の日本代表のためにも地味なストレッチや基礎練習をやれる環境が「バスケの成長産業化」には必要にあると筆者は考えているのである。